こんにちは。
皆さんは、「障害年金不支給割合が増加している」というニュース(2025年3月13日共同通信)はご存じでしょうか。
共同通信さんの記事によると特に精神・発達障害を理由とした障害年金の不支給が増加しているとのことでした。
私は適応障害からうつ病を発症し、気づけば5年以上メンタル疾患とともに生きています。うつ病以外にも軽度の摂食障害や対人恐怖症などの自覚もあり”生きにくさ”を感じる日々。
ずっと障害年金については気になってはいましたが
- 申請手続きが複雑・困難
- 特に書類を揃えるのが精神・発達障害の人にとってはハードルが高い
- 自分は就労しているので不支給になるだろう
- もっと症状が重い人の制度
を理由に誰にも相談することもなく、ひたすら日常に耐え続けていました。しかし、止まらない物価高もあってお金の不安が高まってしまい、体調が徐々に悪化。
そんな中で、「障害年金が受けづらくなっている」という情報をあちこちで目にするようになり、自分でまだ何とか動けるうちに申請してみようと決意しました。
私のように障害年金の申請で迷っている方は多いのではないでしょうか。私がどのように申請したのか、申請結果が届くまでを記事にしていますので参考になれば幸いです。
- 自力で障害年金を申請する方法
- 障害年金請求の大まかな流れ
- 障害年金請求の際に気をつけたいこと
障害年金の申請は正直、容易ではありませんでした。とにかく書類作成が大変。こんなに大変な思いをしても不支給の可能性が高いなら、やめたほうがよいのではと何度も考えました。
しかし、「今やらなければもっと大変になる」「障害年金が支給されたら少しは楽になれる」と何とか自力で申請を完了。

障害年金の申請を一人でやる自信がない人は社労士さんの力を借りることもできますので、誰かに頼ることをどうかお忘れなく。
障害年金請求に必要な書類はネットから入手可能です。「診断書」や「病歴・就労状況等申立書」は自分の生活能力がどのレベルなのか考えるのに意外と役立ちます。申請しようか迷っているなら、どうか一度見てみてくださいね。
誰に相談するべき?まずは年金事務所や年金相談センターが無難
さっそくですが、障害年金を申請しようとしたとき誰に相談したらよいか悩みますよね。人によるとは思いますが個人的におすすめするのは
年金事務所or年金相談センター
すでに通院している人だと「医者に相談すべき?」という人もいらっしゃるかもしれません。私も「先生に聞いてみたらいいかな」と相談してみたのですが、先生の反応は
「最近は支給の難易度が高くなっている」、「特に若い女性は認めてもらえないよ」と難色を示されました。
医師でも渋る?精神障害での障害年金の難しさ
障害年金の申請にかかる書類を見たことはありますか?様々な書類が必要ですが、診断書は審査に大きく影響する重要な書類です。
私が相談したときも医師は「頑張って書くのにね。最近は本当に厳しいのよね」と嘆いておられました。私はこのとき「精神障害を理由とする障害年金申請が不支給になりやすくなっている」というニュースを知っていたので、余計に印象に残っています。



ニュースの真偽は私にはわかりません。単純に「支給基準に満たない人の申請が増えた」等も考えられます。ただ、医師の反応を見る限りは「これまでだったら支給されていた人でも支給されにくくなった」というのが現場の感覚なのかなと思いました。
医師との連携必須!医師に自分の困り具合が伝わっていないと申請は困難
私が相談した医師も「せっかく頑張って申請をしても不支給になるだろう」と思ったでしょう。
ただ、難色を示したのは「支給されにくくなっている」のほかにもう1つある気がしました。それは私が普段の受診で「日常生活の困難」をほとんど話さなかったこと。
実際、先生は難色を示したうえで、「よく考えたうえそれでも申請をしたいなら平日に予約をとって。診断書を書くのにはもっと話す時間が必要」と言われました。



私はもともと他人を頼るのができない性格です。「診察の時間が長くなると医師にも他の患者にも迷惑になる」「面倒だと思われたくない」等と気になってしまって先生の質問に最低限答える、しかも大丈夫だと答えがちでした。
ほとんど「生活における困難」を話していなかったので、先生には実際よりもずっと「症状が軽い患者」に見えていた可能性があります。
覚悟を決めて年金事務所へ
「支給されない可能性が高くてもやるだけやってみよう」と、私が次の相談先として選んだのが、年金事務所。私の地域の年金事務所はネット予約が可能でしたので、まず予約をしました。
不安でいっぱいながら年金事務所に行きましたが、意外にも初回面談はあっさりと終了しました。



障害年金の概要のほか、自分の通院歴や障害・症状などを確認しながら受給資格や申請方法を確認してもらえましたよ。
年金事務所なんてハードルが高いなと思うかもしれませんが、私が訪ねた年金事務所の相談員さんはどなたも穏やかに話を聞いてくれている印象でしたよ。
年金事務所への相談予約方法はネットが便利
年金事務所・年金相談センターに相談に行く際は、可能なかぎり予約していきましょう。予約しないと相談ができないわけではないですが、予約した方が優先となるため混雑状況によってはかなり待つことになってしまいます。
混雑した中で長時間待つのはストレスになりますよね。一度予約すると前日までならネットから変更・取消が可能で、、当日行けなくなった場合は直接連絡すれば大丈夫でしょう。
相談するなら相手にも余裕があった方が安心して話せますよね。できるなら予約していきましょう。
ネットか電話から予約可能
ネットで予約を行う場合は2パターンあります。
- ねんきんネットから予約
- インターネット予約専用サイトから予約
マイナポータルを利用したことがある人なら「ねんきんネット」がおすすめですが、マイナポータルやマイナンバーに不安がある方は予約専用サイトを利用しましょう。
ねんきんネットから予約する
ねんきんネットに登録済みの方は、ねんきんネットにログインして「その他の便利機能」⇒「年金相談のご案内」から予約ができます。この方法だと、基礎年金番号やメールアドレス等の入力が省略できるのがメリットです。
ねんきんネットに登録がない人はこの機会に登録してみてもいいでしょう。登録には「マイナポータルを経由する」か「ねんきんネットのユーザID取得」の2種類方法があります。今後マイナンバーが普及していくことを踏まえるとマイナポータルを使ったほうがよいかもしれません
ねんきんネットやマイナポータルの利用が一切ない方だと、非常に面倒だと感じるかもしれませんね。でも今後生きていくなら役立つ可能性はおおいにありますので、重い腰を上げてみてください。マイナンバーカードとメールアドレス(場合によっては年金番号のわかるもの)があれば意外と簡単にできますよ。
ねんきんネットの登録方法の詳細について日本年金機構のURLを載せておきますので、ぜひご参照を。
インターネット予約専用サイトから予約する
とはいえ、様々な事情で「ねんきんネットに登録したくない」という人もいますよね。ねんきんネットの登録なしでもネット予約は可能です。
日本年金機構の該当ページに専用サイトにアクセスできる「インターネットで予約する」ボタンがありますのでそちらをクリックしてみてください。
一応、下記にも専用サイトに飛べるボタンを用意しましたのでご活用くださいませ。
電話で予約
ネットだと手続きが面倒だと感じる人もいらっしゃるかと思います。相談予約は電話予約も可能。
予約専用の電話番号がありますので、ぜひ日本年金機構のHPをご確認くださいませ。
相談日当日の持ち物「本人確認書類」を忘れないで
私は電話が苦手なので、ネット予約を利用しました。予約完了後と、予約前日には確認メールが来ます。予約日時のほかに、来訪時の持ち物についての記載がありました。
ネットから予約した私の場合は
- 本人確認書類(マイナンバーや運転免許証、障害手帳等)
とりあえず、これがあれば大丈夫そうでした。
ただ、以下で詳しく記載しますが初回の相談では通院歴について詳しく聞かれますので、通院歴のわかる領収書等があれば持っていくとよいでしょう。(私はお薬手帳を持っていきました)
病歴や通院歴から初診日が決まる
初回面談ともなると「何を聞かれるのか」不安ですよね。とにかく準備しておきたい情報としては自分の病歴・通院歴です。初診日を確定するのに重要となるからです。
障害の原因となった傷病について、初めて医師又は歯科医師の診療を受けた日のこと
この初診日、意外といつなのか曖昧になりやすいです。特に「診断名が変わっている」「転院している」などの方は、初診日が自分が認識してる日と異なることがありますよ。私はまさにこのタイプでした。
※現在通っている病院をA病院、昔通っていた病院をB病院とします。
社会人になって初めて受診したのが、B病院で1年半ほど通いました。B病院では「適応障害」と診断されています。
B病院の医師と合わず、新たに出会ったのがA病院です。最初は「適応障害」や「不安障害」などとされていましたが、現在は「うつ病」と診断を受け通院しています。
一年近く休職したり、正社員かパートになったときには、いずれもA病院で「うつ病」と診断。A病院での通院歴が長いのもあって、初診日はA病院を受診した日だとばかり思っていました。
しかし、年金事務所の方から「A病院の前にどこか通ったことはないか」と聞かれて、B病院のことを話すと「初診日はB病院の受診日である」と指摘を受けます。



「うつ病」と「適応障害」に関連性があると判断されたのでしょうね。私の場合はB病院の通院をやめたのが「適応障害が治ったから」ではなかったですし、冷静に考えればB病院が初診日になるのは妥当です。
初診日を確認したら本格的に申請スタート
初診日の確認と、初診日を証明してもらう病院を確定させたら、まず病院へ連絡が必要となります。私の場合は、通院をやめて何年も経過した病院から受診状況等証明書を入手しなければなりません。受診状況等証明書を書いてもらえるか確認のため恐る恐る電話をしてみました。
電話で病院に伝えたこと
- 障害年金の申請をすることになった
- 受診状況等証明書の発行は可能か
- 作成可能ならいつごろまでに作成してもらえるか
通院しなくなって5年以上も経過しているため”断られるのでは”と不安でしたが、驚くほど簡単に「作成OK」が。「1週間以内には連絡を入れます」とのことで待つことわずか3日、「作成完了したため取りに来てほしい」と連絡がありました。



私は意外にもあっさり証明書が手に入りましたが、初診日から5年以上経過している人は、受診状況等証明書の取得が困難になることは珍しくないようです。
受診状況等証明書の取得が困難になりやすいケースとは
初診日当初のカルテがない
カルテの保存期間は5年とされています。そのため、初診日から5年以上経過していると「当時のカルテがない」ケースがあります。
初診日に通っていた病院が閉院しているケース
カルテ以前に病院そのものが残っていないケースもあります。精神やメンタルクリニックでは、先生1人で診てくれる病院を選ぶ方も少なくないでしょう。初診日に通っていた病院が閉院・廃院していたなんてケースは意外と多いかもしれませんね。
初診日から5年以上経過していても、私のように簡単に証明書が手に入ることもあります。入手難易度は「病院次第」といえそうです。
受診状況等証明書が手に入ったら再び年金事務所へ
受診状況等証明書が手に入った私は、2回目の年金事務所へ向かいます。1回目からおよそ1か月後でした。
2回目の年金相談で確認した事項は
- 障害認定日の確定
- 遡及請求か事後重症請求どちらで申請するか
- 申請書類の書き方
いずれも障害年金において重要なワードばかりです。
障害の程度の認定を行う日のこと。具体的には、障害の原因となった病気や怪我で初めて医師等にかかった日(初診日)から起算して1年6月を経過した日、もしくはその期間内に治った場合は治った日(症状が固定した日)のこと。
初診日から1年6ヶ月経過した日である障害認定日時点になんらかの理由で請求しなかった場合で、障害認定日から1年以上経過した後、障害認定日時点に遡って請求すること
障害認定日時点で法令に定める障害の状態に該当しなかった方でも、その後病状が悪化し、法令に定める障害の状態になったときに、請求日の翌月分から障害年金を受け取れる方法
私の場合、障害認定日はすんなりと確定。障害が継続していて、初診日も20歳以降であったため、基本通り「初診日から1年6か月が経過した日」が障害認定日となりました。
少し複雑だったのが、請求方法。遡及請求か事後重症請求どちらの請求にするかです。
年金事務所の方からは「障害認定日ごろから現在までの症状に変化はありますか」と聞かれました。「良くも悪くもなっていない気がする」と答えたところ、「では、申請書類は増えますが遡及請求されたほうがよいと思いますよ」と遡及請求へ。
5年前までなら遡れる訴求請求の留意点
障害年金の請求は障害認定日を過ぎたら、いつでも申請可能です。ただし、5年を経過してしまった分は時効で請求できないので注意しましょう。
医師の診断書と病歴・就労状況等申立書(自分で作成する診断書の補足資料)について、障害認定日より3カ月以内のものと、直近のもの(年金請求日前3カ月以内の現症のもの)2パターン必要となる
遡及請求できるのは5年前まで。私の場合、障害認定日から5年以上経過しているため、遡及請求で支給されるのは直近5年間分のみ
遡及請求をする場合、事後重症請求も同時に行うことになり遡及請求が不可となっても、事後重症請求分は支給となる場合がある
障害認定日において「症状が重すぎた」「障害年金を知らなかった」等で請求できなかった人においては、遡及請求は貴重です。ただし、診断書の費用が2倍になったり、書くのが難しい病歴・就労状況等申立書を2枚書かなくてはならないなど負担も大きくなります。
しかも、私のように障害認定日から5年以上経過している場合は、どうしても請求できない分が生じてくるのです。



福祉の制度やサービスは、請求や申請をしないと受けられないものも少なくありません。「知らない」のは生きづらさに影響しますね。
障害認定日頃と現状2つの診断書を医師に依頼
遡及請求を行うことになり、診断書が2つ必要に。
- 障害認定日における症状や障害状況および生活能力・労働能力をあらわす診断書
- 請求日における症状や障害状況および生活能力・労働能力をあらわす診断書
2つとも様式は同じです。とにかく「日付」が重要となるため、年金事務所の方が、医師に渡す診断書に付箋で「〇年〇月〇日」とつけてくださりました。
付箋付きの2枚の診断書用紙を、医師に渡します。医師はまず「日付」を確認し、手持ちのノート(私を診察する際にいつも使用している)をパラパラ。そして、私に「これなら書けそうよ。頑張って書くから1か月待ってくれる?」と言われました。
2枚の診断書のうち、1枚はもう5年以上も前の診断書です。正直、書いてもらえるだろうかと不安でしたが「書けるよ」と言われてホッとしました。



運がよいことに、私の担当医師は障害年金請求を幾度もしてきた方。そのためか、私がわざわざ話さずとも「日常生活における困難さ」まで丁寧に診断書に書いてくださっていました。
診断書は必ず中身のチェックを
診断書にどう書かれているかは、自分で確認ができます。「医師が書いているのだから大丈夫」だと確認なしで提出するのは危険です。
- 症状について正しく書かれているか
- 日常生活状況に誤りはないか
- 生活能力の程度は自身の状態を正しく反映されているか
- 就労状況について職場で配慮されていること等まで書かれているか
上記は、医師にうまく自分の状態を話せていないと正しく書いてもらえない場合があります。内容を確認してみて、疑問があれば医師に聞いてみましょう。
唯一自らの言葉で主張できる[病歴・就労状況等申立書]
障害年金請求において診断書は、支給の可否を決める重要な書類とされます。しかし、これは医師が作成するもので、かつ患者の状態をあらわすのも選択肢の中から選ぶものばかり。個々の微細な症状や能力の違いは表現しにくいでしょう。
診断書では伝えきれない、自分にしかわからない「困難さ」を訴えることができるのが「病歴・就労状況等申立書」です。
- 発病から初診日までの経緯
- その後の受診状況
- 日常生活や就労状況
- 障害者手帳交付状況
表面は「自由記述欄」がメインで、裏面は「該当する部分に〇をつけて回答する」項目が多くなっています。
まず、表面の「自由記述欄」が厄介です。期間に区切ってその期間中に「どんな治療を受けていたか」「どうやって日常生活を過ごしていたか」「就労はどうしていたか」等について記入するのですが、まず「何を」「どう」書けばいいのか戸惑う人が多いでしょう。
ポイント①空白期間NG!日付に注意して適切な期間で区切る
まず確認したいのが、期間の区切り方。発病したときから現在までの経過を、空白期間なしで書かなくてはいけません。
転院や受診を中断したタイミングがあれば、そこが区切りとなります。
ただ、私のように同じ病院を長年通い続ける等で受診状況に長らく変化がない場合は、
- 引っ越しした
- 一人暮らしを始めたorやめた
- 仕事を休職した
- 退職した
上記のタイミングで区切ると、書くべき項目を十分な内容で書きやすくなるはずです。あまりにも長い期間について書こうとすると「書くべきこと」が見失いやすいので、病状や生活が変わらない時期が長期に渡る場合は、適宜区切りましょう。空白期間が生じないように「〇年〇月〇日から〇年〇月〇日まで」を書ければOK。



記入するべき期間については、年金事務所の方が丁寧に教えてくださりましたよ。「空白があるとダメなので」と念押しもされました。
ポイント②症状や状態を具体的に
期間が定まったら、その期間における自身の状況を書いていきます。受診状況や日常・就労状況等の書くべき事項はありますが、書き方に決まりはありません。自由に書いてよいのですが、ついつい「いかに辛かったのか」「しんどかったか」等の「自分の気持ち」を書きたくなります。しかし、審査する側が見たいのは「障害の程度、障害によりどれだけ生活に困難が出ているか」です。
「辛かった」「悲しかった」ではなく、例えば「不安が頭から離れず眠れず、仕事に集中できなかった」「少しの外出も億劫になった」等と書けると〇。



書いてみると意外と記載スペースが狭いと感じましたね。最初は文章で書くつもりでしたが、箇条書きを活用しないと収まらない感じでした。
ポイント③医師の診断書の内容と乖離しないように
「病歴・就労状況等申立書」は「診断書」とともに提出します。年金機構がいかに審査しているかは不明ですが、請求者側が記入した「申立書」と医師が作成した「診断書」を照合して、請求者の障害の程度や生活・就労能力を審査しているのではないでしょうか。
2つの書類を照合していると仮定すると、例えばですが、医師の診断書では「適切な食事ができない」とあるのに、病歴・就労状況等申立書では「適切な食事ができる」とあったとします。これでは年金機構は正しい審査はしづらいでしょう。
医師に十分に自分の状態が伝わっていないことは多々ありますし、意外と自分の「できる・できない」と医師の「できる・できない」の基準が違うことも珍しくありません。



私も実際、自分では「適切な食事ができる」に該当すると思っていたら、医師からは「周囲がもっと食べるように声掛けしたり、食事も提供されたりするよね。」と指摘されました。
ポイント④自分にとっての「困難」をしっかり記入する
「病歴・就労状況等申立書」は、すでに申し上げたとおり、年金機構に自分の言葉で主張できる唯一の書類。
通院状況や治療情報についてはあまり迷わず書けるでしょう。覚えていなければ、医師に聞いたり、診断書や領収書などから書くこともできますね。
問題は、生活状況や就労状況。
生活状況や就労状況は、病気のせいで「できないこと」「難しいもの」などを些細なことでも書いていきます。
一部の例ですが、私の場合は
- 友人と連絡を取り合うのが億劫になり、音信不通となった
- イライラすることが増え、家族との仲が悪くなった
- 来客対応や電話対応などの対人業務を外してもらっている
- 残業なし・時短勤務などの配慮がないと就労できない
などを記載しました。



できないことを書くって意外にも難しいです。自分にとって”当たり前”になっていたり、病気の影響だと自覚がなかったりするのですよね。
まずは自分が日常生活や就労場面において”困っている”ことを思い浮かべてみましょう。次に、病気の主な症状や症例をあらためて調べてみると、困っていることが病気の影響だと気づけることがありますよ。



ちなみに私は現在、一人暮らしですが「家族と暮らせない理由」も書きました。一人暮らしをしているだけで、「生活能力がある」と判断されるのを恐れたからです。実際、一人暮らしをしてはいますが、実際のところ、家族や親族の支援があってやっと成立しているので。
「病歴・就労状況等申立書」は診断書には記載されない、”自分の生きづらさ”を書き切りましょう。審査結果に影響するだけでなく、自分の状況を客観的に把握するのにも役立ちます。
チェックされる緊張!申請書を年金事務所で提出
申請書の作成、とても苦労しました。なにせ、5年以上も前のこと、しかも精神的に非常につらかったことを思い出しながらの作成ですから、本当にしんどかったです。
苦労して何とか完成した、「病歴・就労状況等申立書」。その他にも、記入が必要な書類がいくつかあったのですが、事前に年金事務所の方から「こう書いてね」とだいぶ細かく教えてもらっていたので、これらは負担少なく書けました!
申請に必要な書類を持って、いざ年金事務所へ。
申請書類に不備がないかの確認をされるとは思っていましたが、意外だったのは「病歴・就労状況等申立書」も結構中身を読まれたこと。
チェックされるのは日付や、記入漏れがないかくらいだとばかり思っていたのですが、自由記載欄の箇所も読まれているようでした。
私、結構な文章量で書いたので、そこはスルーされるかと思ったのですが思いのほか読まれているのが、正直恥ずかしかったです。



結構悲惨な生活状況だったり、迷惑をかけたことなんかを書いていましたから「あーこんな人なんだ」みたいに思われたら嫌だなと。普段「いかにまともに見えるか」を気にして生きているので、読まれている間はひたすら下を見ているしかできませんでした。
書類を確認した年金事務所の方からは「しっかり書かれていますね。お疲れさまでした」と、労いのお言葉。本当に障害年金の申請って疲れるのです。
結果が届くまで約2か月
最後に、年金事務所の方からは結果の文書が自宅に届くまで「おおよそ2ヶ月ほど」だと教えていただきました。
- 審査するにあたり年金機構から問い合わせがあれば、年金事務所から電話をすることがある
- 遡及請求と事後重症請求2つの請求をしているので不支給通知と支給通知どちらも届くことがある
年金事務所から電話がないことを願いつつ、結果を待ちます。結局、年金事務所から電話はなく、2か月と1週間が過ぎたころに、自宅のポストに年金機構から通知が入っていました。



結果としては、☂
不支給の理由としては
- 「日常生活能力の判定」は3.0以上3.5未満
- 職場である程度の配慮を必要としながらも障害認定日の前後で出勤日数や通勤方法・時間に変化がない
などが書かれており、結局のところ「日常生活能力は低いけれど、就労できている」から不支給だった…?



「就労に制限がある」ならば、就労=不支給ではありません。しかし、私の場合は認められず、不支給となってしまいました。
医師が言っていたように、若い女性になるからでしょうか。もっと高齢だったり、身寄りがいないとかであればまた違った結果だったのかもしれません。もしくは、私の「病歴・就労状況等申立書」の書き方が悪かったのでしょうか。
小さな望みをかけて挑んだ障害年金。不支給という結果は確かにショックです。
でも、今はどうすることもできません。今まで通りコツコツ働いて生きるのみです。



どうしても不安ばかり探してしまいます。そんな自分を認めながらも、今とほんの少し先のことに集中するよう心がけて、小さな幸せを探しながら生きていこうと思います。